先日、NHK Eテレの「オイコノミア」という番組で、「独身解消の経済学」と言う内容がとても面白かったのでご紹介します。
この番組は、結婚できない人を経済学の視点から解析するという画期的?なもので、妙に納得しました。
出演者は、経済学者と又吉さん、ゲストは元サッカー選手の武田修宏さんです。
又吉さんは今年36歳になりましたが、まだ結婚しないでいます。武田さんに至っては独身貴族を貫いていますが、2人とも結婚する意志はあるようです。
ここで、カレーが登場
結婚できるかできないかは、カレーで判断します。
「何でカレー?・・・」と思いましたが、カレーが女性または男性を現しているようです。
まず、お二人には、10種類のカレーを食べてもらいます。そのカレーは、一度決めると一生そのカレーしか食べてはいけないと仮定します。
つまり、選んだカレーは一生食べ続けることになり、他のカレーは食べられません。
1皿目から順番に食べます。カレーの種類や名前は2人には知らせませんので、どんな内容のカレーなのかは食べて判断します。
一生食べ続けても良いと思うカレーだと思った時点で、他のカレーはもう食べられません。最後まで選ばなかったら、10皿目のカレーが一生食べ続けるカレーとして決定します。
1皿目・・・まあまあ
2皿目・・・かなり辛~い!
3皿目・・・これはないかな?
4皿目・・・これはイケる(8割がた良い)
5皿目・・・ん?
6皿目・・・これはないよな~
このあたりから、4皿目にしておけば良かったという気持ちが湧いてきます。
しかし、まだ4皿残っているから、その中にもっとおいしいカレーがあるのではないかと期待します。
ちなみに、途中のカレーは、さくらんぼカレー、納豆カレー、マリンブルーカレーなど微妙なカレーが続きます。
7皿目・・・これもないな~
8皿目・・・これもないな~
9皿目・・・あ~~~~
10皿目・・・無理です
結局2人は、10皿目の美味しくないカレーを一生食べ続けることになりました。
4皿目のカレーは「ビーフ欧風カレー」、10皿目のカレーは「いか墨カレー」でした。
人はチャンスが多ければ多いほど妥協せずに探し続け、数が少ないと「美味しい」と思った時点で決めると言う傾向があるそうです。
結婚にも同じことが言える
もう、お分かりかと思いますが、これは結婚相手を決めるときにも当てはまります。
もっと良い人が現れるのではないか?と思っていると、そうでもなくて、4番目に知り合った相手が一番良かったりします。
4番目という順番は、モテるモテないが関わってくるので、たくさんの異性と出会うチャンスがある人、たとえば40人の異性に出会う人なら、10人目くらいということになります。
結婚を経済学から解き明かす
これを経済学的にいうと、「留保水準」と言うそうです。
「留保水準」とは、取引の際に、「この値段だったら売らない。このくらいの品質だったら買わない」と言うように取り引きをとどめる水準の事を言います。
簡単な言葉で言うと「OKライン」。結婚の場合、出会いが多いとわかっていると「OKライン」が高くなり、もっと良い人がいるのではないかと理想も高くなり、婚期を逃してしまいます。
正しい意思決定の仕方
では、どうすればこれから出会う候補の中からベストなパートナーを選ぶことができるのか?
嬉しいことに経済学的な解決策があります。それは、「3.7人目までは見送る!(候補が10人の場合)」ことです。
経済学的には、1番目の人に決定した場合、その人が最も理想的な人である確率は10%。
よって、1人目は見送り、2人目以降1人目より良い人が現れた時点で決めることにします。
2人目で決めた場合は、最も理想的な人である確率は28%。
このように、順番に追っていくと、3.7人目でピークを迎えるます。
NHK Eテレ番組内のグラフを参考にしました
10人の場合、3.7人と言うことは3番目まではパスして4番目で決めると言うことになります。
100人出会う可能性があるなら、37番目の人が一番理想に近いことになります。つまり、37人の中で最高にステキな人だと思った時点で決めることが理想なんですね。
私たちの場合は、婚活でもしない限り10人の男性と巡り合う機会はありませんが、結婚相談所の場合、何人目で決めるか?と迷ったとき、この法則を少し思い出してみてください。
何十回もお見合いをしても決まらない場合、最後のカレーを食べることにならないようにしたいものです。