人は、「幸せな人生」を一生かけて追い求めていきます。
「幸せの基準は人それぞれ・・」と思いがちですが、どうやら幸せになるためには「ある法則」があるようです。
日本経済新聞 サイエンス版の「かがくアゴラ」に、慶応義塾大学教授 前野隆司教授のお話が掲載されていましたので紹介します。
前野先生は、超音波モーターやロボットアームなどを開発してきた、工学系のエキスパートです。
現在、製品開発や街作りを手がけておられるのですが、それらに「幸せのメカニズム」を取り込むため、「幸せ」の研究を始めたそうです。
幸せのメカニズム
前野先生は、長続きしない幸せ、長続きする幸せとして、次のものをあげています。
長続きしない幸せ
①所得や社会的地位
②物的財などの地位財
長続きする幸せ
①非地位財による幸せ
・健康や良質な環境
・社会的への帰属意識や愛情
所得や物など財(お金)に関わるものは、いつまで続くかわからないものです。
財を一度手にしてしまうと、それを守ることが目的になってしまい、幸せを本質を見失ってしまいます。
若さやシワ、シミなども、一つの財だったんだな・・と、最近つくづく思います。
誰かと比較することで「幸せ」を感じるのではなく、自分の気持ちの中で幸せを感じることが大切ということですね。
長続きする幸せの中に「愛情」があります。
愛情は、お金で買うことはできない物です。恋する気持ちもお金では買えませんよね。
恋をすることや愛情を持つことは「幸せ」を感じることの1つです。
歳を取ったからと言って、恋をすることを禁じてしまってはせっかくの幸せの1つを手放してしまいます。
シニアだからこそ許される範囲で大いに恋をするべきだと思います。
幸せに関わる4つの因子
前野先生は、さらに因子分析という手法で幸せの定義をわかりやすく説明しています。
以下は幸せだと実感する4つの事例です。
- 自己実現と成長
- つながりと感謝
- 前向きと楽観
- 独立とマイペース
つまり、自分の心の中に幸せの基準をつくることで、いつでも、いつまでも幸せを感じることができるということのようです。
人は、自分の成長を感じ、前向きに行動し、繋がりに感謝し、楽観的にマイペースで生きることで幸せに感じるものなんですね。
晩年になったら、いつも心安らかに幸せを感じて生きていきたいですよね。